【雪】歌詞&音源
ゆきやこんこ あられやこんこ
ふってはふっては ずんずんつもる
やまも のはらも わたぼうしかぶり
かれきのこらず はながさく
ゆきやこんこ あられやこんこ
ふってもふっても まだふりやまぬ
いぬはよろこび にわかけまわり
ねこはこたつで まるくなる
(作詞:武笠三、作曲:文部省唱歌)
『雪』の意外と知らない豆知識3選
雪を「花」に見立てた美しい比喩表現「かれきのこらずはながさく」
童謡『雪』のいまいちわかりにくい表現の一つに、「枯れ木残らず花が咲く」があります。この歌詞は、「雪が降って、すべての木が花を咲かせたように見える」という情景描写です。
こでいう「花」とは、本物の花ではなく、雪が降り積もることで枝が真っ白になり、樹氷(じゅひょう)や雪が積もった様子が、まるで満開の花や桜のように華やかに見える、という雪を花に見立てた比喩です。
冬になり、葉を落として枯れたように見える木々も、雪が降ることで、一本残らず美しい装飾をまとう、という雪の魔法のような情景を表しています。
雪が降ることで、殺風景な冬の景色が一変し、生命感あふれる美しい世界になるという、雪への歓迎の気持ちが込められています。
作詞・作曲コンビはあの『お正月』と同じ!
この歌「雪」の作詞と作曲を担当したコンビは、童謡「お正月」と全く同じです。
このコンビは、1901年(明治34年)に日本で初めての口語の童謡集『幼稚園唱歌』を共同で出版しました。
「雪」は、この童謡集のために作られた20曲の中の1曲です。
「雪」は、ただの文部省唱歌ではなく、日本の音楽の礎を築いた瀧廉太郎と東くめのコンビによる、歴史的な初期の作品なのです。
「こんこ」は「来ん来」ではなく「降んこ」
「雪やこんこ 霰やこんこ」という繰り返しのフレーズは、非常に印象的ですが、この「こんこ」という言葉は、現代では使われない古い日本語に由来しています。
この言葉には、主に二つの解釈があります。
「降んこ(ふんこ)」説:「降れよ、降れよ」という意味の古い言葉や表現が変化したもの。「もっと雪よ、降れ!」と、雪の勢いを表現し、雪を歓迎している様子が読み取れます。
「来ん来(こんこ)」説:「来い、来い」という意味で、「早く雪が降ってほしい」という待ち望む気持ちを表している、という説。
どちらの説も「雪を歓迎する気持ち」を表していますが、「降んこ」説が有力とされており、この歌は子どもたちが寒さを気にせず、雪が降るのを心から喜んでいる情景を描いています。

