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童謡『夏は来(き)ぬ』歌詞・音源・歌詞解説

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『夏は来ぬ』歌詞&音源

卯の花の 匂う垣根に
ほととぎす 早(はや)も来(き)鳴きて
忍音(しのびね)もらす 夏は来(き)ぬ

さみだれの そそぐ山田に
早乙女(さおとめ)が 裳裾(もすそ)ぬらして
玉苗(たまなえ)植(う)うる 夏は来(き)ぬ

橘(たちばな)の 薫る軒端(のきば)の
窓近く 蛍飛びかい
おこたり諌(いさ)むる 夏は来(き)ぬ

楝(おうち)ちる 川べの宿の
門遠(かどとおく) 水鶏(くいな)声して
夕月(ゆうづき)すずしき 夏は来(き)ぬ

五月闇(さつきやみ) 蛍飛びかい
水鶏(くいな)鳴き 卯の花咲きて
早苗(さなえ)植えわたす 夏は来(き)ぬ

(作詞:佐佐木信綱/作曲:小山作之助)

 

『夏は来ぬ』歌詞解説

<1番>

卯の花の 匂う垣根に
ほととぎす 早も来鳴きて
忍音もらす 夏は来ぬ

意味:
卯の花が美しく咲いている垣根に、
もう早くもほととぎすがやって来て鳴いている。
そのほととぎすが、ひそやかな声で鳴いている。
――ああ、夏がやって来た。

★「忍音(しのびね)」は、ほととぎすが人目を忍ぶように、ひっそりと鳴く声という意味

<2番>

さみだれの そそぐ山田に
早乙女が 裳裾ぬらして
玉苗植うる 夏は来ぬ

意味:
五月雨(梅雨の雨)が降り続く山あいの田んぼで、田植えをする女性たちが着物の裾を濡らしながら、苗を植えている。
――夏がやって来た。

★「早乙女(さおとめ)」は、田植えをする女性のこと。

★「玉苗」は、田んぼに植える稲の苗を美しく表現した言葉。

<3番>

橘の 薫る軒端の
窓近く 蛍飛びかい
おこたり諌むる 夏は来ぬ

意味:
橘の花がよい香りを漂わせている家の軒先。
その窓の近くでは、蛍が飛び交っている。
そんな美しい夏の夜の風景が、怠けている人に「しっかりしなさい」と教えているようだ。
――夏がやって来た。

★「おこたり諌むる」=怠けることを戒める

★蛍の光を眺めながら、「夏の夜を無駄にせず、勉強などに励みなさい」という、昔の勤勉の教えが込められています。

<4番>

楝ちる 川べの宿の
門遠く 水鶏声して
夕月すずしき 夏は来ぬ

意味:
楝(おうち)の花が散っている川辺の家で、
遠くから水鶏(くいな)の鳴き声が聞こえてくる。
夕方の月が涼しげに空に浮かんでいる。
――夏がやって来た。

★「楝」は、現在でいうセンダンの木です。

<5番>

五月闇 蛍飛びかい
水鶏鳴き 卯の花咲きて
早苗植えわたす 夏は来ぬ

意味:
五月の暗い夜に蛍が飛び交い、
水鶏が鳴いている。卯の花が咲き、
田んぼには早苗が一面に植えられている。
――夏がやって来た。

★「五月闇(さつきやみ)」は、梅雨の時期の、月も見えない暗い夜のこと

★<5番>は、これまで登場した【卯の花】【蛍】【水鶏】【田植え】などを一度に登場させて、「夏が来た」という季節感を総まとめしています。

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