飲み込み

【毎日1分】最近よくむせる人の自宅でできる嚥下・飲み込みのリハビリメニュー

どうも最近よくむせる
飲み込みが昔より良くない

そんな人向けに1日1分間だけでできるリハビリメニューを作成しました

1分って短くない?と思いますか!?

短いです

リハビリはずっと続けていくことに効果があります
でも量が多いと毎日続きません

自主トレメニューを自宅で毎日行ってもらおうと沢山の人にメニューを作成したのですが
やっぱり実施時間が短ければ短いほど続きやすいです

短い訓練を毎日行えるようになれば
それが習慣となり「リハビリをしているという意識なしに勝手にやっている」

という状態になり機能が維持しやすくなります

【毎日1分】最近よくむせる人の自宅でできる嚥下・飲み込みのリハビリメニュー

先に一連の流れを説明します

慣れてきたら目の前に時計を用意して
1分で終わるよう時間を図ってください

1日1回1分嚥下訓練メニュー

①【舌を出す】10秒
 ※できるだけ前に出します。舌の先が唇の先に出るように思いっきり出します。鏡を見ながらやるとどれだけ出ているかわかりやすいです。

②【舌を引っ込めて唾液をのむ】1回
 ※一度舌を引っ込めて唾液を飲みます

③【舌を出す】10秒
 ※もう一度舌を出します。1回目より苦しいと思いますが頑張ってください


④【舌を引っ込めて唾液を飲みます】1回
 ※先ほどと同じです。唾液を飲み込むまでに時間がかかるかもしれません。


⑤【「か」を連続して発声します】

「かかかかか」「かかかかか」「かかかかか」「かかかかか」「かかかかか」

※5回を1セットで5回連続で行います


⑥【舌を引っ込めて唾液を飲みます】1回
 ※3回目ですので時間がかかると思いますが頑張りましょう 

終了

どうでしたでしょうか?

1分とはいえ思ったより大変だったと思います

でもリハビリは一生懸命やればやるほどつらいものです!申し訳ありません。

●1分で終わらなかった場合

1分で終わるところまで構いません
唾液を飲み込むのに時間がかかるかもしれませんが続けているとちょっとづつできるようになってきます

●1分以内で時間が余った(余裕だった)

⑤の発声訓練の量を増やして1分きっちり運動できるよう調整してください

それぞれのリハビリの目的と効果

舌の突出訓練

舌の奥の筋肉を強くする訓練です

舌は口を開けて見れる先だけでなく奥の方まで続いており
飲み込みと深くかかわっています

奥舌は飲み込む際に口の中の食べ物を押しつぶし喉に送り込む役割を担います

ここを鍛えることで噛んですりつぶして唾液と混ぜ合わせた
食べ物のかたまりを力強く喉に送り込むことができます

奥舌に力がないと大きな塊がのどに到達してしまい
飲み込みがしにくくなります

唾液嚥下訓練

唾液嚥下は飲み込み機能の基本となる動きです

反復唾液嚥下テストという飲み込みを測定する検査がありますが

30秒間に3回以上の唾液の飲み込みで正常とされています

唾液は口の中に少量しかありませんので飲み込むのに苦労します

この1分のメニューでは合計3回の唾液嚥下を目標としています

「か」の発声訓練

「か」は発声する際に奥舌を使います
連続で発声することで奥舌を挙上させます

舌の突出と違って何度も奥舌を動かす必要があるので
連続で発声すると後半きれいな「か」が出ない事があります

奥舌の昨日がアップしてくると
「か」を連続で発声しても最後まできれいな音で発声できるので
分かりやすいと思います

最後に

年を取るにつれて筋力は徐々に低下していきます

飲み込みに関係する筋力も同様です

高齢者にむせが多いのは筋力が低下しているサインです

いつまでも口からお食事できるよう

毎日のトレーニングは必須です

まずは1分続けて見てください

1週間毎日続けることができたなら次は

毎日行っている習慣と合わせて行ってみてください

CMを見ている間に…
湯船につかっている間に…などなど

そのうちリハビリを行っているという感覚なく毎日機能トレーニングが行えるようになっていると思います

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ABOUT ME
なるやまなる
在宅医療・在宅介護で10年以上働く現役の言語聴覚士。 飲み込み(嚥下・えんげ)や言葉に問題のある方のお宅にお邪魔してリハビリを行う日々を過ごしています。